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特別展「人体~神秘への挑戦~」 [博物館]

ついこの間正月だった様な気がするのに、世間はもう桜が咲始める時期…(;´∀`)
うろちょろしてきた出来事を新鮮に覚えているうちに書き留めておこうと思って始めたブログだと言うのに、正月の京都旅行すら未だに書き終えていなくてどうしようかなー[たらーっ(汗)]なこの頃。

で、仕事は相変わらず忙しいのですが、プライベートな方はどうにか色々片付いてきましたので今週末からはブログ記事も捗る、筈。
先週末(3/16)は気分転換のつもりで仕事帰りに国立科学博物館へ特別展「人体」を見にうろちょろしてきました。
人体1.jpg


金曜日は20時まで開館している国立科学博物館ですが、人体展はとにかくじっくり見たいと思ったので1時間程早く仕事切り上げて17時頃に上野へ到着。
会場入口にはチケットを買う人たちが10人以上並んでいました。金曜夜に見に行ってチケット売り場に人が並んでいるのを見たのは初めてかも(>_<)
(私は年間パスポートを持っているので、チケット売り場に並ばずに会場入口で直接割引チケットを購入できるのですが)

これは会場内は相当混んでいるんじゃないかな、と戦々恐々しながら会場へ入ったのですが、今回カメラ撮影が途中まで不可ということもあってか、思った程は混んでいない感じでした。



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かはくで人体に関する展覧会が開催されるのは、1995年の特別展「人体の世界」以来です。
「人体の世界」展で出展されていたのは全て本物の人体をプラスチックで堅めて作られたプラスティネーション標本で、当時は倫理的な観点から結構物議をかもしましたが結局は大盛況で終わりました。
当時、私も見に行ったのですが、何だか作り物の様だなと思ったものです。
(余談ですが、その後世界各地で開催された人体の世界展は開催側にいろいろきな臭い背景が出て来て2012年で巡回が終わっています)
今回の特別展では部分的にヒトの液浸標本や骨格標本などもありましたが、1995年の人体展と比べるとだいぶマイルドな展示になっていました。


会場内に入るとまずは人が人体の構造を知る為に行って来た解剖学の歴史などに焦点を充てた展示物。
レオナルド・ダヴィンチの描いた「解剖手稿」は昨年夏に横浜・そごう美術館「レオナルド・ダヴィンチ展」でも見ましたが、ヴェサリウスの解剖図譜「ファブリカ」やワックスモデル、キンストレーキ(紙粘土などで作った人造遺体の事)は実物を見るのは初。
(説明パネルにワックスモデルで有名なスペーコラ美術館の名称が上がっていたので、スペーコラ美術館からの展示品があるのかと期待しましたが、ブールハーフェ博物館からの出展でした)

何しろ当時は外科手術などの技術も発達していないし、遺体の保存技術も無いに等しい時代なので、ワックスモデルの色は生きている人の内臓とかとは全く違う色。リアル過ぎて初見だとちょっとギョッとしてしまいます(;´∀`)


心臓や泌尿器、呼吸器、消化器、脳など部位ごとに様々な動物の構造と比較しながら違いを見る、という内容のものが多めでした。
「人体展」と銘打ちながら動物標本も結構多めだったので、これを「人体展」と言い切ってしまうのもどうなのか、と思いましたが、動物とヒトとの臓器との違いを見てみる展覧会というのもそうそうないのでそれなりに勉強にはなりました。
チンパンジーとゴリラの脳の大きさが殆ど同じとか、イルカの肺は葡萄の様な形状とか知らなかったわぁ。


今回は音声ガイドを借りて廻ったのですが、相変わらずニッチな内容で攻めて来るのでなかなか面白かったです(笑)
ガイドで合間合間に人体に関するクイズが入ってくるのですが、どれも楽勝で答えられると思っていたら1問間違えてしまいました(;´∀`)
指先よりも舌の感覚器官の方がずっと敏感だったとは知らなんだ[たらーっ(汗)]



後半部分はタイアップしているNHKの特集番組「人体」に関連した内容でした(ここから写真撮影がようやく可能になります)。

番組で使われたこんなものの展示も。レゴブロック製のタモさん人体
人体2.jpg

内臓までブロック製(笑)
人体4.jpg

巨大な子宮の模型
人体5.jpg

今さっき放送された「人体」第6集 “生命誕生”見えた!母と子 ミクロの会話  でタモさんが入っていたもの(;´∀`)
人体6.jpg


ネットワークシンフォニーなるゾーンもありました。
人体7.jpg
床にウィトルウィウス的人体図が描かれており、「脂肪」「膵臓」「骨」など書かれている丸い部分に立つと
人体8.jpg
上の対応する臓器が光り、伝達されるメッセージと光が流れます。
人体9.jpg
「撮影OK」と表示があったのでインスタ映えを狙った展示なのかなぁ、と思いましたが、場内は結構暗いのでフラッシュ無しで撮影するのは結構難しいんじゃないかと[たらーっ(汗)]
(ミラーレス一眼でもブレまくりでした[あせあせ(飛び散る汗)]


以前は脳が全ての臓器に対して伝達物質を出して働きを司っていると考えられていましたが、現在では各臓器がそれぞれ伝達物質を出し、それが他の臓器ともネットワークを形成していることが判ったのだそうです。

運動をすることで筋肉細胞から出て来るカテプシンBは
人体11.jpg
記憶力アップに役立つとか(;´∀`)  私、相当出さねばいかんヤツや[たらーっ(汗)]

運動する事で骨から出されるオステオカルシンは
人体13.jpg
若さを保ち、記憶力をアップさせる作用…(;´∀`)
…やっぱ、運動か[たらーっ(汗)] 運動せにゃ脳味噌カスカスになるのね[あせあせ(飛び散る汗)]


電子顕微鏡で撮影したマウスの体細胞の写真などの展示も。
人体14.jpg
人体15.jpg
電子顕微鏡は仕事でよく使うのですが、生物系の試料は観察したことありません。
こんな電顕写真、一度撮ってみたいなぁ(*´ω`*) …前処理がめんどくさそうだけど[たらーっ(汗)]


通路渡って第2会場へ
人体16.jpg


第2会場は遺伝子関連の展示物がメインでした。
遺伝子工学も学生時代に勉強したけれど、あの頃よりも更に進んだ内容になっています。
人体17.jpg


DNAのゲノム解析から復元された縄文人(船泊23号人骨)
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人体19.jpg
リアルなので撮影したカメラが「人物の顔」として認識してましたがな[たらーっ(汗)]


人体だけではなくレオポンの展示もありました。
人体20.jpg
人体21.jpg
要は遺伝子はメンデルの法則で言われた様に確率的に特徴が出て来る訳ではなく、特徴の出方は決まっている、ということみたいです。

レオポンはオスのヒョウとメスのライオンの組み合わせで生まれたものですが、じゃ、オスのライオンとメスのヒョウからもレオポンと同じ特徴を持った子供が生まれるかと言うと同じにはならない、と。
(母からの遺伝子情報が強く出る傾向があるため)
人体22.jpg
人体23.jpg
因みにこのレオポンの剥製はどちらも甲子園阪神パークで生まれたメスですが、オスのレオポンにはライオンと同じくたてがみがあります。



レトロトランスポゾンのコーナーではヨシモトコレクションのカナダオオヤマネコの剥製
人体24.jpg
まぁ人体では実験的な事は出来ないのでレオポンやヤマネコなどの展示なのでしょうが、やっぱり「人体展」と銘打たずに「体の不思議展」とかにした方が良かったんじゃないかな…(;´∀`)


などといろいろ突っ込みどころもありましたが、2時間程ゆっくり見て回って結構楽しめた特別展でした。



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コメント 8

ゆりあ

人体展と言いつつ、人体だけに留まらず他の動物に関することも多く展示されているんですね。
内臓など、他の動物の構造と比較したりするのも面白そうですが、人体模型はちょっと…^^;
見てると、体がむずがゆくなります^^;
それにしても、DNAのゲノム解析から復元された縄文人リアルですよね。
レオポンのはく製、昨年猫の博物館に行ってネコ科の動物のはく製をいっぱい見てきたのでちょっと興味深いです^^
by ゆりあ (2018-03-19 01:59) 

そらそら

95年開催の人体展はオール人体でしたが、部分的な標本とは違いほぼ全身標本が多かったので倫理的にいろいろ問題が出たんでしょうね。
人体模型は目がリアルに作られているものはちょっと…ですね。博物館で見るならまだ大丈夫ですが、夜の理科室で見たらダッシュで逃げ出しそうです(;´∀`)
DNAゲノム解析、どこまで似ているのか確認してみたいですよね。かはくにはこういう生きていないのが不思議なくらいリアルな復元人体模型が沢山展示されております。
猫の博物館は伊豆のでしょうか?それとも横浜?
by そらそら (2018-03-19 20:52) 

ゆりあ

いつも、コメントのお返事ありがとうございます^^
夜の理科室で見たらダッシュで逃げ出しそうって言うのが同じ意見でした。
めちゃくちゃ臆病者なので、暗い所では何か物があるだけでもダメかもしれません^^;
猫の博物館ですが、伊豆高原にある小さな博物館でした。
横浜にあるのを知らなくて、すみませんでしたm(_ _)m
by ゆりあ (2018-03-19 23:07) 

ぼんぼちぼちぼち

95年のときは、あっしも行きやした。
ものすごい人だった記憶がありやす。
その時よりマイルドな展示になっているんでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2018-03-20 12:05) 

middrinn

前回のは、親に連れられて観に行った
幼児がトラウマになったとか(^_^;)
ルドン展がうどん県とコラボする時代
だし進撃の巨人と何かしてほしい^_^;
by middrinn (2018-03-20 21:00) 

そらそら

>>ゆりあ様
こちらこそいつもコメント頂き有り難うございます。
暗い所では余計な怖さがプラスされてしまいますよね(;´∀`)
大人になってからは多少は耐性付きましたが、子供の頃はお化け屋敷系とかの暗い所が苦手で、一旦チケットまで払ったのにどうしても怖くて中に入れずに終わった事がありました(『ドラキュラの館』とかそんな感じのヤツ(;´∀`)
猫の博物館は伊豆でしたか。横浜のは博物館ではなくて「猫の美術館」だったみたいです;
by そらそら (2018-03-20 21:08) 

そらそら

>>ぼんぼちぼちぼち様
ぼんぼち様も95年の人体の不思議展行かれたのですね。
私が行った時はそれほど混んでいなかった様な…。
当時「よくこれで展覧会OK出たな」と思いましたが、ちょっとドキドキしながら行ってみたらまるでプラスチックで作った模型の様に見えて「何だ、それほど怖くないかも」と。
でも縦スライスされたプラスティネーション展示を間近で見た時、頭部に短い髪の毛が残っているのが見えて、それでようやく「あ、やっぱり本物の人体なんだ…」と背筋が寒くなった事を覚えています。
今回はパーツごとの液浸標本とプラスティネーション標本。全体的なものは明治時代や江戸時代の骨格標本くらいでした。
by そらそら (2018-03-20 21:17) 

そらそら

>>middrinn様
まぁ、あの展示を幼児時代に見たらトラウマ必須だったかと思います(>_<)
縦割りプラスティネーションだけはちょっと背筋が寒くなったのですが、それ以外は全く大丈夫でした(不謹慎で申し訳ないのですが、筋肉を見せる全身展示ではビーフジャーキーが食べたくなりました;)
ルドン展、見に行く予定は今んとこないのですが、うどん県民は入場無料ですか。ちょっと羨ましい…w
個人的には「進撃の巨人」よりも「飛び出せ!科学くん」とコラボしてもらいたかったですが、あの番組もう終わっちゃっているしなー(;´Д`)
by そらそら (2018-03-20 22:35) 

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