ムンク作品オンリーのムンク展@東京都美術館 [美術館]
先週末こそは仕事帰りに「ルーベンス展」を見て来ようと思っていたのですが、またしても予定変更して東京都美術館で開催中の「ムンク展―共鳴する魂の叫び」を見てきました( *´ー`)y─┛~oΟ
…いや、ムンク展は11月末か12月辺りに行こうかと思っていたのですが、品切れになっていたオリジナルコラボグッズが入荷したとのツイを前日に見つけちゃったものでつい…(;´∀`)
と言う訳で先週末(11/9)は仕事を早めに切り上げて上野公園へ。
出品作品は1点残らず全てムンクの作品だけ!というムンク好きの為の特別展ですよ。
正直、ムンクはそれほど「大好き」って訳でも無いのですが、一度位は「叫び」の本物を見ておきたいじゃないですか(*´ω`*)
会場、混雑しているかもしれない、と思い、予め上野駅構内でチケットを買っておきました。
館内のロッカーも空きが無い程でしたが、ムンク展は思っていたよりは混雑していない模様。
音声ガイドはどうしようかな、と思ったのですが、今回は借りずに回る事にしました。
(でも作品に対するムンクの意図や寓意が分からないものも多かったので、借りておけば良かったかもしれません…(;´Д`))
続きは ↓ から
ムンクと言えば「叫び」という作品が有名ですね。
「叫び」というモチーフの作品はこの1点だけではなく、5点存在しているそうです。
一番有名なのは ↑ の1893年に描かれた油彩画での「叫び」でしょうが、今回の特別展では1910年にテンペラで描かれた「叫び」↓が公開されています。
日本初来日作品で巡回展は無し、との事なので、この機会を逃せばもう見る事が出来ないかもしれません。
館内はそれほど混雑している感じではなかったのですが、流石に「叫び」作品の前だけは列が出来ていました。
今回は出展されていませんでしたが、リトグラフ版の「叫び」(1895年)もあります。
テンペラ叫びと比べるとビミョーに怖い(;´∀`)
線画だからガラスプリントに起こし易いのか、ミュージアムグッズで販売されていたガラス系「叫び」グッズはこのリトグラフ叫びをモチーフにしているものが多めでした。
「叫び」を最初に描いた翌年、背景部分が「叫び」とほぼ同じこんな作品も発表しています。
「絶望」1894年
エドヴァルド・ムンクは5歳の時に母親を結核で亡くしています。母の妹である叔母が母親代わりとなり、ムンクの1歳上の姉、妹2人、弟1人の5人の面倒を見ていたそうですが、父親は母親の死後にキリスト教にのめり込み、子供に対しては非常に躾が厳しかったとか。
ムンクはそんな父親と時々反発を起こしており、技術職に付かせたい父親の意に反し、画家の道を進む事になります。
14才の時に1つ年上の姉ソフィーエも母と同じ結核で亡くなります。
多感な時期の肉親の死に感銘を受けたムンクは、その後姉をモデルにしたと思われる「病める子」や「死と春」などの作品を描き上げています。
今回は出品されていませんでしたが、中野京子 著「怖い絵」に掲載されていた「思春期」という作品も姉ソフィーエがモデルと言われています。
「思春期」今回実物見る事が出来るかと期待してたのになー(>_<)ノ
肉親の相次ぐ死という不幸に見舞われたムンクの幼少期。
成人してからも父、弟、妹の内の1人を亡くし、また自身は女性関係のトラブルに巻き込まれる不幸に合い、銃の暴発で左手中指の一部を失うという散々な目に。
心の均衡を失いつつある頃のムンクが描いた自画像
「地獄の自画像」1903年
ムンクに結婚を迫る恋人トゥラが取り出したピストルが暴発して中指の一部を失ったことをモチーフに描かれた作品
「マラーの死」1907年
…筆致や色使いが完全にヤヴァイ…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
因みにこの作品を書いた翌年1908年、ムンクはアルコール依存症や対人恐怖症など精神状態が酷くなり、自らコペンハーゲンの精神病院へ入院しています。
「黄色い丸太」1912年
「星月夜」1923-24年
精神病院を退院した後は明るい色彩の作品も描いているのですが、何処か不安を感じさせる様なテイストが残る作品。
1920年代頃までは版画にも取り組んでいて、リトグラフや木版を組み合わせた同じモチーフの作品を何種類も発表しています。
「マドンナ」1895-1902年
油彩画で1894-95年に発表された「マドンナ」をモチーフにしたリトグラフ作品ですが、周囲に精子と胎児をデザインしたフレームが足されています。
作品の説明には「胎児」とあったのですが、個人的にはホムンクルス(人造人間)の様にも思えるんですけれどね(;´Д`)
個人的には「接吻」という作品のシリーズが気になりました。
キスしている男女の顔をそれぞれ描くのではなく、一つに溶けた様な状態で描く表現力。
昔、結構はまって遊んでいた「サイレント・ヒル」に出てくる様なクリーチャー感があるなぁ、などと思いながら見ていました。
記念撮影スポットの叫び
ムンクのポーズで撮影し、ハッシュタグ付けてSNSに投稿するとなんたら、とか書いてありましたが、1人で行くとスポットそのまま撮るしか…(;´∀`)
会場入口ではムンクの作品がモニタで放映されていました。
時間ごとに別の作品にメタモルフォーゼしていきます。
見終わった後は何かぼんやりした不安が残る様な特別展でした。
もっともミュージアムショップのコラボグッズでそんな不安はすっかり吹き飛ぶ訳ですが(*´ω`*)
…いや、ムンク展は11月末か12月辺りに行こうかと思っていたのですが、品切れになっていたオリジナルコラボグッズが入荷したとのツイを前日に見つけちゃったものでつい…(;´∀`)
と言う訳で先週末(11/9)は仕事を早めに切り上げて上野公園へ。
出品作品は1点残らず全てムンクの作品だけ!というムンク好きの為の特別展ですよ。
正直、ムンクはそれほど「大好き」って訳でも無いのですが、一度位は「叫び」の本物を見ておきたいじゃないですか(*´ω`*)
会場、混雑しているかもしれない、と思い、予め上野駅構内でチケットを買っておきました。
館内のロッカーも空きが無い程でしたが、ムンク展は思っていたよりは混雑していない模様。
音声ガイドはどうしようかな、と思ったのですが、今回は借りずに回る事にしました。
(でも作品に対するムンクの意図や寓意が分からないものも多かったので、借りておけば良かったかもしれません…(;´Д`))
続きは ↓ から
ムンクと言えば「叫び」という作品が有名ですね。
「叫び」というモチーフの作品はこの1点だけではなく、5点存在しているそうです。
一番有名なのは ↑ の1893年に描かれた油彩画での「叫び」でしょうが、今回の特別展では1910年にテンペラで描かれた「叫び」↓が公開されています。
日本初来日作品で巡回展は無し、との事なので、この機会を逃せばもう見る事が出来ないかもしれません。
館内はそれほど混雑している感じではなかったのですが、流石に「叫び」作品の前だけは列が出来ていました。
今回は出展されていませんでしたが、リトグラフ版の「叫び」(1895年)もあります。
テンペラ叫びと比べるとビミョーに怖い(;´∀`)
線画だからガラスプリントに起こし易いのか、ミュージアムグッズで販売されていたガラス系「叫び」グッズはこのリトグラフ叫びをモチーフにしているものが多めでした。
「叫び」を最初に描いた翌年、背景部分が「叫び」とほぼ同じこんな作品も発表しています。
「絶望」1894年
エドヴァルド・ムンクは5歳の時に母親を結核で亡くしています。母の妹である叔母が母親代わりとなり、ムンクの1歳上の姉、妹2人、弟1人の5人の面倒を見ていたそうですが、父親は母親の死後にキリスト教にのめり込み、子供に対しては非常に躾が厳しかったとか。
ムンクはそんな父親と時々反発を起こしており、技術職に付かせたい父親の意に反し、画家の道を進む事になります。
14才の時に1つ年上の姉ソフィーエも母と同じ結核で亡くなります。
多感な時期の肉親の死に感銘を受けたムンクは、その後姉をモデルにしたと思われる「病める子」や「死と春」などの作品を描き上げています。
今回は出品されていませんでしたが、中野京子 著「怖い絵」に掲載されていた「思春期」という作品も姉ソフィーエがモデルと言われています。
「思春期」今回実物見る事が出来るかと期待してたのになー(>_<)ノ
肉親の相次ぐ死という不幸に見舞われたムンクの幼少期。
成人してからも父、弟、妹の内の1人を亡くし、また自身は女性関係のトラブルに巻き込まれる不幸に合い、銃の暴発で左手中指の一部を失うという散々な目に。
心の均衡を失いつつある頃のムンクが描いた自画像
「地獄の自画像」1903年
ムンクに結婚を迫る恋人トゥラが取り出したピストルが暴発して中指の一部を失ったことをモチーフに描かれた作品
「マラーの死」1907年
…筆致や色使いが完全にヤヴァイ…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
因みにこの作品を書いた翌年1908年、ムンクはアルコール依存症や対人恐怖症など精神状態が酷くなり、自らコペンハーゲンの精神病院へ入院しています。
「黄色い丸太」1912年
「星月夜」1923-24年
精神病院を退院した後は明るい色彩の作品も描いているのですが、何処か不安を感じさせる様なテイストが残る作品。
1920年代頃までは版画にも取り組んでいて、リトグラフや木版を組み合わせた同じモチーフの作品を何種類も発表しています。
「マドンナ」1895-1902年
油彩画で1894-95年に発表された「マドンナ」をモチーフにしたリトグラフ作品ですが、周囲に精子と胎児をデザインしたフレームが足されています。
作品の説明には「胎児」とあったのですが、個人的にはホムンクルス(人造人間)の様にも思えるんですけれどね(;´Д`)
個人的には「接吻」という作品のシリーズが気になりました。
キスしている男女の顔をそれぞれ描くのではなく、一つに溶けた様な状態で描く表現力。
昔、結構はまって遊んでいた「サイレント・ヒル」に出てくる様なクリーチャー感があるなぁ、などと思いながら見ていました。
記念撮影スポットの叫び
ムンクのポーズで撮影し、ハッシュタグ付けてSNSに投稿するとなんたら、とか書いてありましたが、1人で行くとスポットそのまま撮るしか…(;´∀`)
会場入口ではムンクの作品がモニタで放映されていました。
時間ごとに別の作品にメタモルフォーゼしていきます。
見終わった後は何かぼんやりした不安が残る様な特別展でした。
もっともミュージアムショップのコラボグッズでそんな不安はすっかり吹き飛ぶ訳ですが(*´ω`*)
日々すり減っていく脳細胞の代わりに記録しておく備忘録的なお出掛けetc日記
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上記「叫び」は目玉が無いのにリトグラフ版だとあるように見えます^_^;
個人的には「マラーの死」にびっくり( ̄◇ ̄;) 「接吻」は芸新11月号に
エッチング・ドライポイントのも紹介されてて、こちらは二人がヌード、
しかも男の顔の輪郭があって両人の顔が溶けて一体化してません(^_^;)
リトグラフの「マドンナ」も同誌のは色が違うし、胎児が見えにくい(..)
でも、同号の特集、「叫び」&「絶望」の背景の空は実際に在ったとか
面白情報満載で面白かったです(^^) ムンクは予想以上に謎でした^_^;
by middrinn (2018-11-17 21:38)
そうなんです。リトグラフ版叫びには点眼があるんです。
オリジナルグッズでガラス瓶に入ったジャムを買って来たのですが、プリントラベル付きではなく、ガラス瓶に直接プリント仕様だったので点眼付きの叫びデザインが…(;´∀`)
「接吻」や「マドンナ」も様々なバージョンが展示されていました。
胎児部分が青で塗りつぶされて見えにくくなっているバージョンもありましたよ。
現在ではムンクはノルウェーを代表する画家の1人ですが、仮に日本なら退廃的なイメージ作品を描く画家では「代表する画家」とは言われないんだろうな、と思ってみたり。
by そらそら (2018-11-18 10:18)