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2018年晩秋 京都紅葉旅:京都国立博物館で念願の明治古都館へ [博物館]

昨日はまた映画館へ。
埼玉県民ならば絶対これを見なければ…[exclamation] と「翔んで埼玉」を見てきました。
実写映画化、しかも主演がGACKT様(笑)と聞いた時は正直どんな出来になるのかと思いましたが、「テルマエ・ロマエ」の監督が手掛けるということで結構楽しみにしていたのです(*´ω`*)
出演者陣は無駄に豪華揃いだし、地元ネタもバンバン出て来てとにかく抱腹絶倒ww
久しぶりにプログラム買っていこうかと思ったら、公開2日目なのに既に地元の映画館ではプログラム完売状態…(;´∀`)[たらーっ(汗)]
…皆んな、埼玉愛、深過ぎでしょ(苦笑)



平成知新館の特別展を適当に見流して、本命の明治古都館へ向かいます。
明治古都館.jpg
明治古都館こと旧帝国京都博物館本館は宮内省内匠寮技師片山東熊(かたやまとうくま)の設計により、明治30年(1897)5月に開館しました。
本来は平安遷都千百年紀年祭と第4回内国勧業博覧会が開催される明治28年(1895年)に合わせて開館する予定で明治25年6月に着工し、28年10月には竣工していましたが、おそらく内装工事などが遅れた為でしょうか。竣工から開館までは1年7ヶ月もかかっています。

同じく片山東熊が手掛けた奈良国立博物館のなら仏像館(旧帝国奈良博物館本館)は明治27年(1894)12月に竣工。(開館は明治28年4月)、東京国立博物館の「表慶館」は明治41年(1908)に竣工。
着工時期が近いからか、明治古都館はなら仏像館に似ていますね。



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入口破風部分に掲げられているレリーフには
明治古都館1.jpg

仏教世界の美術工芸の神とされる毘首羯磨(びしゅかつま:左側)と技芸天(ぎげいてん:右側)の像が彫刻されています(レリーフの木彫原型を制作したのは木彫師の竹内久一)
明治古都館2.jpg


建物の中心にホール部分を設け、両端にそれぞれ展示室を作るスタイルは明治時代~昭和初期頃の博物館や美術館でよく見られる造りですね。
明治古都館27.JPG
一部煉瓦の色が違っていますが、おそらく濃い色の煉瓦部分は開館当時のオリジナル煉瓦ではないかと思われます。


【追記】 濃い色の煉瓦部分はかつて切符売り場 兼 出入り口が設けられていた跡でした。
京都博物館.jpg
ちょっと判りにくいのですが、上の古いポストカードで中央の出入り口の左右に張り出している煉瓦色の部分がかつてあった切符売り場&出入口です。
こちらのブログに載せてあった写真が判り易いかと思います)

竣工当初の帝国京都博物館時代にはこの切符売り場は設けられていなかった様ですが、いつ頃からいつ頃までこの様な切符売り場が設けられていたのかは不明[たらーっ(汗)]
上のポストカードでは「京都博物館」となっており「恩賜京都博物館」時代(大正13年~昭和22年)かとも思ったのですが、このポストカードが納められていた観光名所本に昭和27年(1952)年に完成した三代目の京都駅舎のポストカードも載せられていた事から昭和30年前後の頃かもしれません。



航空写真から見た京都国立博物館(クリックで拡大)
京都国立博物館-航空写真.jpg
凸文字を横にしたような建築物(赤マークが付いている建物)が明治古都館です。
壁が煉瓦造りか、煉瓦造りの上から石材を貼ったかの違いはありますが、やはり外装デザイン的にはなら仏像館とよく似ているのかも。
明治古都館26.JPG


さて、いざ内部へ[exclamation]
明治古都館3.jpg

入口から入ると中ホールと言った感じの部屋が広がっています。
明治古都館4.jpg

入口付近のホールから各部屋に続く出入口部の上側には
明治古都館5.jpg
こんな感じのコリント式とイオニア式を足して2で割った様なギリシャ風っぽいファサードが施されています。

中央ホールから左右に伸びている展示室内はこんな感じ
明治古都館6.jpg
かつては天井から採光していたのかもしれませんが、今は照明に変わっています。

外から見るよりもだいぶ狭い感じだな…?と思ったら、扉の奥に更に展示室が続いているようです。
実は今回の見学可能なエリアは
京都国立博物館-航空写真2.jpg
黄色枠の中央ホール部分と、オレンジ枠のこの展示室だけでした。



オレンジ枠の展示室では復元鍛造された短刀「名物 骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)」が展示されていました。
明治古都館7.jpg
明治古都館8.jpg

刀身には剣に絡み付く龍の浮き彫り
明治古都館9.jpg
複製文化財として厳密な計画の元に複製された刀剣だそうです。


中央ホール部分に移動。
明治古都館10.jpg
ここにも採光用の大きな窓が取られています。
明治古都館11.jpg
竣工当時、既に国内でも炭素電球が量産され始めていたとはいえ、これだけの広範囲を照らすだけの十分な明るさはなかったことでしょう。
平屋建てにして屋根からの採光を設けているのは当時の建物として画期的な試みだったようですが、後年になり蛍光灯など十分な光量が見込める電燈が開発されると屋根からの採光窓は屋根などで覆われてしまったようです(航空写真で採光部分に屋根が葺かれているのが確認できます)。


室内は漆喰で白く塗り上げられ、肩口より上側は見事なファサードが随所に見られます。
明治古都館14.jpg
明治古都館19.jpg
明治古都館20.jpg
明治古都館21.jpg

逆に下側の方はすっきりとシンプルな造りです。
明治古都館22.jpg
キョーハクのサイトでは
「広い内部は、著しく高い天井まで漆喰(しっくい)で白く塗り上げ、扉口に載せるバロック特有の意匠なども簡素で控えめなものとすることによって、清楚で落ち着いた鑑賞空間を創り出しています。」
と書かれていましたが、下側部分はともかくファサード部分は十分豪華でしょ(;´∀`)


扉部分は何度か塗装を塗り直された跡は見られるものの、最後に塗り直されてからはそれなりに時間が経過しているようです。
明治古都館23.jpg
天井のファサードほど真っ白と言う訳ではなく、レトロ感ありあり。


ホール入口部分の扉は更にレトロ感(*´ω`*)
明治古都館24.JPG
ちょっとお洒落な感じがある蝶番とか、古い書体の「引く」表示やら…
…たまらん(*゚∀゚)[ダッシュ(走り出すさま)] ムッハー


何時頃の物なのか、ミツビシエレクトリックスのロゴがある空調スイッチとか
明治古都館25.JPG

手洗い場(?)跡の残る腰板部分とか
明治古都館29.jpg

素晴らしくレトロ感満載の建物なのに、私以外の刀剣女子の皆様はキャラクター展示パネルだけに夢中という、ね[たらーっ(汗)](;´∀`)
明治古都館12.JPG


まぁ、とは言え、私もかつては半年ちょいほどは刀剣女子だった過去を持つ女(爆笑)
折角なので一応当時の推しキャラ、もとい、推し刀剣を撮影してきました。


太刀 三日月宗近
明治古都館15.jpg
明治古都館16.jpg

短刀 五虎退
明治古都館17.jpg
うん、まぁ五虎退の場合の推しは仔虎の方ねw
明治古都館18.jpg


お腹も空いて来たので、博物館内にある前田珈琲のカフェでお昼ご飯。
「京都味噌のハヤシライス」
明治古都館28.JPG
そう言えば以前はここのカフェ「からふね屋珈琲」でしたよね。いつの間に前田珈琲に変わったのやら┐('д')┌




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コメント 2

☆ミルキーウェイ☆

「翔んで埼玉」魔夜峰央さん原作なので、絶対面白い事この上ないと思っていましたが、やはりなのですね^^
俳優陣も豪華だし、見に行きたいけど現在目に問題ありなので…^^;

明治古都館、綺麗で趣ある建物ですね。
細部まで良く観察されている所、さすがそらそらさんだな~と思いました^^

あっ、遅ればせながらお誕生日おめでとうございますv^^v
猫の日が誕生日なんて羨ましいです^^
by ☆ミルキーウェイ☆ (2019-02-25 13:31) 

そらそら

「翔んで埼玉」原作は未完なのでどう話を持っていくのかも気になっていたのですが、なかなか上手く作ってありました(>ω<)=3
ミルキーさんも目に問題有りなのですね;大画面見るのに差し障りが有る程とは…大丈夫でしょうか? 目は無理させない事がなかなか難しいとは思いますが、
早く良くなるといいですね。
「翔んで埼玉」はフジテレビ系列で制作されているようなので、来年辺りにTV放映されるのではないかと今から密かに期待しております。

明治古都館、早く耐震対策が進んで全館見られる様になると嬉しいのですが、古い建築物なのでいつになるやら、ですね;
休館状態になる前に一度見ておきたかったのですが、友人と一緒に京都へ行くと博物館とかイヤがられて見に行けなかったので…;

そしてお祝い有り難うございます(*´ω`*)
犬派なのに猫の日生まれ…w あっ、でも猫ももちろん好きですよ♪
by そらそら (2019-02-25 19:26) 

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