特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」 [博物館]
今週末(5/10)は仕事終わりに東京国立博物館(トーハク)で開催されている特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」を見に行ってきました。
GW期間中は混雑するだろうから、と金曜夜間を狙って行ったのに案外混んでいる…(;´Д`)
(↑ 5/10(金)18時頃の写真です)
あっ本館前庭に植えられているユリノキの花が咲いているーー(・ω・/)/
今までに何度もトーハクに来ているクセに、ユリノキの花が咲く頃に来た事無かったんですよね。
続きは ↓ から
隣の平成館では特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」がまだ開催中だったので、そっちに人が流れているんじゃないかと期待していたのに、「美を紡ぐ 日本美術の名品」も結構な人入り。
おまけに荷物預け用ロッカーも全部埋まっていて、空きを見つけるまで結構時間取られてしまいました
(以前入口付近にあったロッカーの多くが撤去されていてロッカー数がごっそり減っていたのですよ 地下のロッカーも一杯でした)
今回の特別展は文化庁、宮内庁、読売新聞社が取り組む「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』―皇室の至宝・国宝プロジェクト―」の一環として開催されたもの。
出品数は全部で41点と少なめではありますが、作品展示だけではなく、修復の様子や方法などのパネル展示もあって、それなりに見応えのある展覧会でした。
書とかは混んでいてゆっくり見れなかったので、図録買って家で見返していますが(>_<)
残念ながら会場内の作品は(通常撮影OKのトーハク所蔵作品でも)撮影禁止だったので写真はないのですが、撮影に気を取られずじっくり作品と向き合える、と思えば良い事なのかしら(*´ω`*)
(でも内覧会で長沢芦雪の仔犬の群れ(花鳥遊魚図巻)を撮影していた方のインスタ見て、ちょっと「ぐぬぬっぅう……(;´Д`)」となっている)
特別展の写真は無いのですが、久しぶりに総合文化展(常設展)見て回って何枚か撮影してきました。
熊谷市野原古墳出土品 埴輪 踊る人々 古墳時代・6世紀
鴻巣市滝馬室出土品 みみずく土偶 縄文時代(晩期) 前1000年~前400年
単衣<部分> 縹絽地海辺風景模様(はなだろじうみべふうけいもよう) 江戸時代・19世紀
帷子 白麻地扇菱斑女文字模様(しろあさじおうぎびしはんじょもじもよう) 江戸時代・17世紀
どちらも涼しそうな夏向けの着物です。
単衣(ひとえ)も帷子(かたびら)もどちらも裏地の無い衣類のことですが、何がどう違うのかと思ったら、単衣は絹(あるいは綿)で織られたもの、帷子は麻で織られたものを指すのだそうで。
後者の方には「斑女」という文字が全面に刺繍されていますが、「斑女」とは何ぞや、と思ったら、世阿弥作の能や謡曲で「斑女」という演目(或いは詞章)があるのだそうです。
でもこの帷子はサイズ的に見ても幼児向け。これを作らせた親(?)は子供の着物にまで能の演目を刺繍させるほど能好きだったのでしょうか。
波濤群燕図(はとうぐんえんず) 狩野探幽 筆 寛文10年(1670)
特別展では狩野派による作品が結構出品されていました。
狩野探幽(狩野永徳の孫)の作品「唐子遊図屏風」も出品されていましたが、そちらは撮影出来なかったので、別の狩野探幽作品をば。
波に向かって戯れながら降下してくる燕の群れがまるでアニメーションのようにも見えます。
なお特別展に出ていた「唐子遊図屏風」は宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品ですが、後年、狩野典信(※)により全く同じ構図で描かれた作品があるようです。
(※)狩野 典信(かのう みちのぶ):木挽町狩野派の6代目。狩野派はとにかく大勢いるので超有名どころしか覚え切れない(>_<)
蔵王権現立像 鎌倉時代・12~13世紀
躍動的な姿勢が特徴的な蔵王権現様(*´ω`*)
実物は立像部分が15cmあったかどうか、というくらいのこじんまりした銅像です。
新元号「令和」の出展 万葉集
「初春の令月(れいげつ)にして、氣淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す。」
特別展では平安時代11世紀に書かれた「元暦校本万葉集 巻一(古河本)」が特別出品されていましたが、こちらの「令和」出展の万葉集は明治時代に書き写されたものだそうです。
ちょうど「令和」部分が頁に渡って書かれていたので、前半部分はパネル表示で展示されていました。
「京の舞妓」 速水御舟 筆 大正9年(1920)
速水御舟(はやみ ぎょしゅう)はデロリ系の画家ではなかった筈なのですが、舞妓さん描くと自然とデロリ化するものなのか…(;´∀`)
溪山春色(けいざんしゅんしょく) 松林桂月 筆 昭和10年(1935)
作家本人による寄贈作品でした。
写真では樹木生い茂る春の山に牡のヤマドリが一羽描かれた右隻側を撮影していますが、左隻部分にも同じ様に牝のヤマドリが描かれています。
「精花(せいか)」 吉田博 筆 明治42年(1909)
本作の主題は「花の女神フローラ」とも「美の女神ヴィーナス」とも言われているそうですが、定かではないとのこと。
吉田博と言えば木版画のイメージが強かったので、油彩画も手掛けていたのを知って驚きました。
調べてみると吉田博は水彩画も手掛けているのですが、木版画であっても油彩画でも水彩画でもとにかく目を惹く作品が多いです(*´ω`*)
GW期間中は混雑するだろうから、と金曜夜間を狙って行ったのに案外混んでいる…(;´Д`)
(↑ 5/10(金)18時頃の写真です)
あっ本館前庭に植えられているユリノキの花が咲いているーー(・ω・/)/
今までに何度もトーハクに来ているクセに、ユリノキの花が咲く頃に来た事無かったんですよね。
続きは ↓ から
隣の平成館では特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」がまだ開催中だったので、そっちに人が流れているんじゃないかと期待していたのに、「美を紡ぐ 日本美術の名品」も結構な人入り。
おまけに荷物預け用ロッカーも全部埋まっていて、空きを見つけるまで結構時間取られてしまいました
(以前入口付近にあったロッカーの多くが撤去されていてロッカー数がごっそり減っていたのですよ 地下のロッカーも一杯でした)
今回の特別展は文化庁、宮内庁、読売新聞社が取り組む「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』―皇室の至宝・国宝プロジェクト―」の一環として開催されたもの。
出品数は全部で41点と少なめではありますが、作品展示だけではなく、修復の様子や方法などのパネル展示もあって、それなりに見応えのある展覧会でした。
書とかは混んでいてゆっくり見れなかったので、図録買って家で見返していますが(>_<)
残念ながら会場内の作品は(通常撮影OKのトーハク所蔵作品でも)撮影禁止だったので写真はないのですが、撮影に気を取られずじっくり作品と向き合える、と思えば良い事なのかしら(*´ω`*)
(でも内覧会で長沢芦雪の仔犬の群れ(花鳥遊魚図巻)を撮影していた方のインスタ見て、ちょっと「ぐぬぬっぅう……(;´Д`)」となっている)
特別展の写真は無いのですが、久しぶりに総合文化展(常設展)見て回って何枚か撮影してきました。
熊谷市野原古墳出土品 埴輪 踊る人々 古墳時代・6世紀
鴻巣市滝馬室出土品 みみずく土偶 縄文時代(晩期) 前1000年~前400年
単衣<部分> 縹絽地海辺風景模様(はなだろじうみべふうけいもよう) 江戸時代・19世紀
帷子 白麻地扇菱斑女文字模様(しろあさじおうぎびしはんじょもじもよう) 江戸時代・17世紀
どちらも涼しそうな夏向けの着物です。
単衣(ひとえ)も帷子(かたびら)もどちらも裏地の無い衣類のことですが、何がどう違うのかと思ったら、単衣は絹(あるいは綿)で織られたもの、帷子は麻で織られたものを指すのだそうで。
後者の方には「斑女」という文字が全面に刺繍されていますが、「斑女」とは何ぞや、と思ったら、世阿弥作の能や謡曲で「斑女」という演目(或いは詞章)があるのだそうです。
でもこの帷子はサイズ的に見ても幼児向け。これを作らせた親(?)は子供の着物にまで能の演目を刺繍させるほど能好きだったのでしょうか。
波濤群燕図(はとうぐんえんず) 狩野探幽 筆 寛文10年(1670)
特別展では狩野派による作品が結構出品されていました。
狩野探幽(狩野永徳の孫)の作品「唐子遊図屏風」も出品されていましたが、そちらは撮影出来なかったので、別の狩野探幽作品をば。
波に向かって戯れながら降下してくる燕の群れがまるでアニメーションのようにも見えます。
なお特別展に出ていた「唐子遊図屏風」は宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品ですが、後年、狩野典信(※)により全く同じ構図で描かれた作品があるようです。
(※)狩野 典信(かのう みちのぶ):木挽町狩野派の6代目。狩野派はとにかく大勢いるので超有名どころしか覚え切れない(>_<)
蔵王権現立像 鎌倉時代・12~13世紀
躍動的な姿勢が特徴的な蔵王権現様(*´ω`*)
実物は立像部分が15cmあったかどうか、というくらいのこじんまりした銅像です。
新元号「令和」の出展 万葉集
「初春の令月(れいげつ)にして、氣淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す。」
特別展では平安時代11世紀に書かれた「元暦校本万葉集 巻一(古河本)」が特別出品されていましたが、こちらの「令和」出展の万葉集は明治時代に書き写されたものだそうです。
ちょうど「令和」部分が頁に渡って書かれていたので、前半部分はパネル表示で展示されていました。
「京の舞妓」 速水御舟 筆 大正9年(1920)
速水御舟(はやみ ぎょしゅう)はデロリ系の画家ではなかった筈なのですが、舞妓さん描くと自然とデロリ化するものなのか…(;´∀`)
溪山春色(けいざんしゅんしょく) 松林桂月 筆 昭和10年(1935)
作家本人による寄贈作品でした。
写真では樹木生い茂る春の山に牡のヤマドリが一羽描かれた右隻側を撮影していますが、左隻部分にも同じ様に牝のヤマドリが描かれています。
「精花(せいか)」 吉田博 筆 明治42年(1909)
本作の主題は「花の女神フローラ」とも「美の女神ヴィーナス」とも言われているそうですが、定かではないとのこと。
吉田博と言えば木版画のイメージが強かったので、油彩画も手掛けていたのを知って驚きました。
調べてみると吉田博は水彩画も手掛けているのですが、木版画であっても油彩画でも水彩画でもとにかく目を惹く作品が多いです(*´ω`*)
日々すり減っていく脳細胞の代わりに記録しておく備忘録的なお出掛けetc日記
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