2019年夏 残り梅雨京都旅【京都国立博物館でおそるべきミクロの世界と邂逅】 [博物館]
早くも9月ですね( ゚Д゚)
ついこの間、長かった梅雨が明けてようやく夏本番かと思ったばかりなのに、朝晩は虫が鳴き出して徐々に初秋らしい日々になってきました。
だいぶ凌ぎ易くはなってきましたがまだまだ残暑は続きそうなのと、明日からまた通勤路線に学生さん達が戻って来て混みそう(>_<)
今の時期は毎年体力的にも気力的にも降下気味です
「白沙村荘(はくさそんそう)橋本関雪記念館」のすぐ傍にあるバス停「銀閣寺前」からは逆方向へ戻るバスは無い様です。
京都国立博物館方面へ向かうバスはもう少し先の「銀閣寺道」で捕まえないとダメかな、と少し先のバス停まで歩いたのですが、100系統のバスは銀閣寺方面をぐるっと廻ってまた祇園方面から三十三間堂を経由して京都駅へ戻るルートだったので、そのまま「銀閣寺前」停留所で100系統のバスを待っていれば良かったのだと後で気付きました(;´∀`)
「銀閣寺道」停留所近くで名物のアイスキャンディー屋さんを見つけたのですが、残念な事に昨年閉店してしまっていました
70年続いていた老舗だったそうです。一度位はアイスキャンデー食べて一杯30円のパインジュース飲んでおきたかったなぁ(>_<)
バスの車窓から工事中の京都市京セラ美術館(旧:京都市立美術館)
当初のリニューアルオープンは2019年度中だったかと記憶していたのですが、だいぶ遅れているみたいですね。
来年3月21日にようやくオープン予定みたいです。
続きは ↓ から
で、京都国立博物館へ着いたのですが
…あれ??橋本関雪記念館で見たフライヤーの企画展「いのりの世界のどうぶつえん」がやっていない??
見たかった企画展は「京都国立博物館」ではなく、「奈良国立博物館」で開催されていたものだったのでした
…しまった(;´Д`) 開催時期と「国立博物館」部分しか読んでなかったわぁ
まだ参拝した事が無い智積院か豊国神社に行き先を変えようかとも思いましたが、重たい荷物(お土産用に買い込んでしまった生八つ橋3箱)を持ったまま移動するのは何とも億劫です
博物館なら荷物も預けられる&トーハクの年パスで入れるなぁ。
それにランチするにも便利だし、ここの企画展もちょこっと気になるし、やっぱり博物館にしますかねヽ(・∀・)ノ
明治古都館に入れないのは相変わらず残念ですが、昨年11月に行った時に中入れたしね。
中に入って、ロッカーに手荷物を殆ど預けて企画展を鑑賞。
「特集展示 新収品展」と「特集展示 赤ってじつはどんな色?」は正直流し見程度で終わってしまったのですが、1階の仏像展示ゾーンではなかなか物凄い仏像が展示されていて、しばし魅入ってしまいました。
宝誌和尚(ほうしわじょう)立像<西往寺>
宝誌(ほうし)は中国・南朝宗代に実在した僧侶だそうです。
日本では『宇治拾遺物語』巻9に「十一面観音の化身」として登場しており、御門が三人の絵師に宝誌和尚の姿を書き写してくる様に命じ、僧服を着てきた宝師を描こうとすると
「暫し待て。我が真影がある。それを見て描写せよ」と顔の下から仏の面相を表した、と書かれています。そのシーンを表した仏像ですね。
宝志和尚影事<原文>
昔、もろこしに宝志和尚といふ聖(ひじり)有。いみじく尊くおはしければ、御門「かの聖 のすがたを、影(えい)に書き とらん」とて、絵師三人をつかはして、「もし一人しては、書たがゆる事もあり」とて、三人して、面々にうつすべきよし、仰ふくめられて、つかはさせ給に、 三人の絵師、聖のもとへ参りて、かく宣旨を蒙てまうでたるよし申ければ、「しばし」といひて、法服の装束して出あひ給へるを、三人の絵師、おのおの書くべ き絹をひろげて、三人ならびて筆をくださんとするに、聖「しばらく。我まことの影あり。それを見て書きうつすべ し」とありければ、絵師、左右なく書かずして、聖の御影をみれば、大ゆびのつめにて、額の皮をさしきりて、皮を左右へ引きのけてあるより、金色の菩薩の、 かほをさし出たり。一人の絵師は、十一面観音とみる。一人の絵師は、聖観音とおがみ奉りける。おのおの見るまゝにうつし奉りて、持て参りたりければ、御門 おどろき給て、別の使を給て、問はせ給ふに、かい消つやうにして失せ給ひぬ。それよりぞ「たゞ人にてはおはせざりけり」と申あへりける。
この仏像は京都国立博物館に寄託されているものなので、過去にも2回程拝見した事があります。
なので特異なビジュアルに特に驚きはしなかったのですが、報恩寺所蔵の「厨子入千躰地蔵菩薩像」には心底驚きました。
写真では大きさが分かりにくいでしょうが、この「厨子入千躰地蔵菩薩像」とても小さな像でして、縦13.5cm、横10cmほどしかないのです。
一体一体丁寧に彫られた千体の地蔵菩薩像(現存しているのは950体ほどだそうですが)の大きさは高さ1cmくらいでしょうか。
全て円光が取り付けられている細工の細かさ。
後ろにも小さな地蔵菩薩像が沢山…∑(゚Д゚|||)ヒイィィィ!!
これが800年ほど前に作られたものだというのですから、ますます驚きです。
(3枚目の写真をPC画像でクリックした時の大きさの写真がほぼ実物大かと思います)
お昼を食べに博物館入口の前田珈琲へ
ちょっとリッチに国産牛ローストビーフを使ったクラブハウスサンドのセットにしてみました。
ドリンクは前田珈琲名物らしいAIMI (アイミ)(ミルクたっぷりのアイスミルクティー)
美味しかったけれど思ったよりもボリュームあったので、半分くらいでちょっとうんざり気味に
食べている間に雨が降り出してきました。
館内のロッカーに傘入れっぱなしだぁ(>_<)
小雨になったところを見計らって博物館内に戻ろうとしたら、カフェ店内からは博物館へ戻れないことが判明。
あー、年パスも館内のロッカーだわ
入口で説明して、ロッカーの鍵を見せたら再入場させてくれましたが、この造りはどうにか改善してもらいたいものです。
カフェだけ利用した人が入場料払わずに館内に入れない様にした結果の措置なんでしょうけれど、博物館利用者にはちょっとだけ不便(>_<)
館内に入るとキョーハクのマスコットキャラクター「トラりん」がヽ(・∀・)ノ
トラりん、前日(7/13)は奈良国立博物館に出張していたようですが、14日は京都国立博物館に戻って来ておりました。
地下のシアターで13時から「坂本龍馬の手紙 ─書簡が伝える幕末ヒーローの魅力─」が上映される、と館内アナウンスがあったので、見に行ってみたのですが、開始早々寝落ちしてしまい、内容さっぱり覚えておらずつД`)・゚゚・*:.。
昨日も早めにチェックインして休んだつもりだったのですが、これは結構まだ疲れが残っているな、と思ったので、その後は祇園でちょこっとお土産を買い、15時半頃にはホテルに戻ってきました。
夕飯を買いに出掛けようかとも思ったのですが、もう面倒になったので山科駅付近でお弁当を調達。
大浴場のバブルバスでゆったり疲れをもみほぐし、最終日に備えて早めに就寝しました。
ついこの間、長かった梅雨が明けてようやく夏本番かと思ったばかりなのに、朝晩は虫が鳴き出して徐々に初秋らしい日々になってきました。
だいぶ凌ぎ易くはなってきましたがまだまだ残暑は続きそうなのと、明日からまた通勤路線に学生さん達が戻って来て混みそう(>_<)
今の時期は毎年体力的にも気力的にも降下気味です
「白沙村荘(はくさそんそう)橋本関雪記念館」のすぐ傍にあるバス停「銀閣寺前」からは逆方向へ戻るバスは無い様です。
京都国立博物館方面へ向かうバスはもう少し先の「銀閣寺道」で捕まえないとダメかな、と少し先のバス停まで歩いたのですが、100系統のバスは銀閣寺方面をぐるっと廻ってまた祇園方面から三十三間堂を経由して京都駅へ戻るルートだったので、そのまま「銀閣寺前」停留所で100系統のバスを待っていれば良かったのだと後で気付きました(;´∀`)
「銀閣寺道」停留所近くで名物のアイスキャンディー屋さんを見つけたのですが、残念な事に昨年閉店してしまっていました
70年続いていた老舗だったそうです。一度位はアイスキャンデー食べて一杯30円のパインジュース飲んでおきたかったなぁ(>_<)
バスの車窓から工事中の京都市京セラ美術館(旧:京都市立美術館)
当初のリニューアルオープンは2019年度中だったかと記憶していたのですが、だいぶ遅れているみたいですね。
来年3月21日にようやくオープン予定みたいです。
続きは ↓ から
で、京都国立博物館へ着いたのですが
…あれ??橋本関雪記念館で見たフライヤーの企画展「いのりの世界のどうぶつえん」がやっていない??
見たかった企画展は「京都国立博物館」ではなく、「奈良国立博物館」で開催されていたものだったのでした
…しまった(;´Д`) 開催時期と「国立博物館」部分しか読んでなかったわぁ
まだ参拝した事が無い智積院か豊国神社に行き先を変えようかとも思いましたが、重たい荷物(お土産用に買い込んでしまった生八つ橋3箱)を持ったまま移動するのは何とも億劫です
博物館なら荷物も預けられる&トーハクの年パスで入れるなぁ。
それにランチするにも便利だし、ここの企画展もちょこっと気になるし、やっぱり博物館にしますかねヽ(・∀・)ノ
明治古都館に入れないのは相変わらず残念ですが、昨年11月に行った時に中入れたしね。
中に入って、ロッカーに手荷物を殆ど預けて企画展を鑑賞。
「特集展示 新収品展」と「特集展示 赤ってじつはどんな色?」は正直流し見程度で終わってしまったのですが、1階の仏像展示ゾーンではなかなか物凄い仏像が展示されていて、しばし魅入ってしまいました。
宝誌和尚(ほうしわじょう)立像<西往寺>
宝誌(ほうし)は中国・南朝宗代に実在した僧侶だそうです。
日本では『宇治拾遺物語』巻9に「十一面観音の化身」として登場しており、御門が三人の絵師に宝誌和尚の姿を書き写してくる様に命じ、僧服を着てきた宝師を描こうとすると
「暫し待て。我が真影がある。それを見て描写せよ」と顔の下から仏の面相を表した、と書かれています。そのシーンを表した仏像ですね。
宝志和尚影事<原文>
昔、もろこしに宝志和尚といふ聖(ひじり)有。いみじく尊くおはしければ、御門「かの聖 のすがたを、影(えい)に書き とらん」とて、絵師三人をつかはして、「もし一人しては、書たがゆる事もあり」とて、三人して、面々にうつすべきよし、仰ふくめられて、つかはさせ給に、 三人の絵師、聖のもとへ参りて、かく宣旨を蒙てまうでたるよし申ければ、「しばし」といひて、法服の装束して出あひ給へるを、三人の絵師、おのおの書くべ き絹をひろげて、三人ならびて筆をくださんとするに、聖「しばらく。我まことの影あり。それを見て書きうつすべ し」とありければ、絵師、左右なく書かずして、聖の御影をみれば、大ゆびのつめにて、額の皮をさしきりて、皮を左右へ引きのけてあるより、金色の菩薩の、 かほをさし出たり。一人の絵師は、十一面観音とみる。一人の絵師は、聖観音とおがみ奉りける。おのおの見るまゝにうつし奉りて、持て参りたりければ、御門 おどろき給て、別の使を給て、問はせ給ふに、かい消つやうにして失せ給ひぬ。それよりぞ「たゞ人にてはおはせざりけり」と申あへりける。
この仏像は京都国立博物館に寄託されているものなので、過去にも2回程拝見した事があります。
なので特異なビジュアルに特に驚きはしなかったのですが、報恩寺所蔵の「厨子入千躰地蔵菩薩像」には心底驚きました。
写真では大きさが分かりにくいでしょうが、この「厨子入千躰地蔵菩薩像」とても小さな像でして、縦13.5cm、横10cmほどしかないのです。
一体一体丁寧に彫られた千体の地蔵菩薩像(現存しているのは950体ほどだそうですが)の大きさは高さ1cmくらいでしょうか。
全て円光が取り付けられている細工の細かさ。
後ろにも小さな地蔵菩薩像が沢山…∑(゚Д゚|||)ヒイィィィ!!
これが800年ほど前に作られたものだというのですから、ますます驚きです。
(3枚目の写真をPC画像でクリックした時の大きさの写真がほぼ実物大かと思います)
お昼を食べに博物館入口の前田珈琲へ
ちょっとリッチに国産牛ローストビーフを使ったクラブハウスサンドのセットにしてみました。
ドリンクは前田珈琲名物らしいAIMI (アイミ)(ミルクたっぷりのアイスミルクティー)
美味しかったけれど思ったよりもボリュームあったので、半分くらいでちょっとうんざり気味に
食べている間に雨が降り出してきました。
館内のロッカーに傘入れっぱなしだぁ(>_<)
小雨になったところを見計らって博物館内に戻ろうとしたら、カフェ店内からは博物館へ戻れないことが判明。
あー、年パスも館内のロッカーだわ
入口で説明して、ロッカーの鍵を見せたら再入場させてくれましたが、この造りはどうにか改善してもらいたいものです。
カフェだけ利用した人が入場料払わずに館内に入れない様にした結果の措置なんでしょうけれど、博物館利用者にはちょっとだけ不便(>_<)
館内に入るとキョーハクのマスコットキャラクター「トラりん」がヽ(・∀・)ノ
トラりん、前日(7/13)は奈良国立博物館に出張していたようですが、14日は京都国立博物館に戻って来ておりました。
地下のシアターで13時から「坂本龍馬の手紙 ─書簡が伝える幕末ヒーローの魅力─」が上映される、と館内アナウンスがあったので、見に行ってみたのですが、開始早々寝落ちしてしまい、内容さっぱり覚えておらずつД`)・゚゚・*:.。
昨日も早めにチェックインして休んだつもりだったのですが、これは結構まだ疲れが残っているな、と思ったので、その後は祇園でちょこっとお土産を買い、15時半頃にはホテルに戻ってきました。
夕飯を買いに出掛けようかとも思ったのですが、もう面倒になったので山科駅付近でお弁当を調達。
大浴場のバブルバスでゆったり疲れをもみほぐし、最終日に備えて早めに就寝しました。
日々すり減っていく脳細胞の代わりに記録しておく備忘録的なお出掛けetc日記
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『宇治拾遺物語』には「一人の絵師は、十一面観音とみる。一人の絵師は、聖観音と
おがみ奉りける。」とあり、また残りの一人の絵師は何と見たのか書かれてないのに、
何故か「十一面観音の化身」と一般に理解されてますね(@_@;) 中国の方の伝説では
梁の武帝は画家の張僧繇を派遣したけど、描けなかったという結末のようです(^_^;)
「厨子入千躰地蔵菩薩像」、凄いですね( ̄◇ ̄;) 円空にも千体地蔵がありますけど、
やはり、こちらの方が凄いかも(〃'∇'〃) ただ、円空のは1008軀あるようです(^_^;)
by middrinn (2019-09-02 17:00)
そうなんですよね、この仏像でも十一面観音像だと分からない状態なのに(;´∀`)
そもそも古来の神の場合、明確な形状で描かれたり彫られたりすることはなかったのに、仏だとこうもアーティスティックなデザインになるのは非常に面白いと思うのですよ。
仏像のデザインはだいぶ破天荒なものもあるので、もう顔をパカっとお割りになっても驚きはしませんが、「厨子入千躰地蔵菩薩像」は久しぶりに∑(゚Д゚|||)ヒイィィィ!!でした。
円空と言えばどこぞのお寺に持ち出し自由の円空作の仏像があって、夏になると子供達が川で泳ぐ時の浮き輪代わりにするために持ち出した、という話を見たのですが、あれは何処のお寺だったか…(;´∀`)
by そらそら (2019-09-02 19:47)