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2020年正月 京都deお馬さん&ねずみ巡り旅【今年の美術館初めは福田美術館から】 [美術館]

遅ばせながら新年明けましておめでとうございます。
年始早々、持病の胆管炎で寝込むんじゃないかとヒヤヒヤしながら年が明けましたが、どうにか体調持ってくれました(*´∀`)[ダッシュ(走り出すさま)]

昨日からうろちょろ記再開と行きますか、と考えていたのに、Macの日本語入力ツール「ことえり」のユーザー辞書機能がぶっ壊れまして[たらーっ(汗)]
いろいろ直していたら、昨日は記事アップする時間が取れなくなってしまいました[たらーっ(汗)]
頻繁に使う顔文字やら、一発で変換されない画家の名前とかがユーザー辞書に全部入れてあるものですから、手書きで入力し直すとなると結構面倒なのですよ(;´Д`)[あせあせ(飛び散る汗)] 何とか直せましたが、ことえりももう古い入力システムなので、いい加減OS X Mavericksからアプデしないと


さて、2020年の美術館うろちょろ初めは京都嵐山の福田美術館からスタートです。
日帰りでも良かったのですが、冬場は宿泊費もだいぶリーズナブルになるので取りあえず1泊。
2日から3日にかけて出かけてきました。

いつも通りに始発で出かけ、京都駅へ9時過ぎに到着。
今回の宿泊先は京都駅前のホテルにしたので、一旦荷物を預けてから地下鉄で嵐山方面へ向かいます。

太秦天神川駅で嵐電に乗り換え。
向かいのホームにだいぶ古そうな車体の電車が入ってきました。
嵐電1.JPG
京紫カラーに塗装されたモボ101形です。
1929年(昭和4年)に製造された車両だそうです。物持ち良いですな[exclamation]Σ(・ω・/)/
(101形は過去に何度か車体更新されているようですが)

嵐山方面へはレトロなデザインだけど、実は平成になってから製造されたモボ21形が来ました。
嵐電2.JPG
10時10分に嵐山駅に到着。


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お正月時期だし、嵐山も店は殆ど閉まっているんじゃないかな、と思ったら逆に閉まっている店の方が少なめでした。
そしてやっぱりお正月でも混雑している嵐山(;´∀`)
大陸系からの観光客に加え、関西圏からの初詣客がプラスされている感じです。


前回出かけた時は少し紅葉も進んだかな、位だった保津峡もすっかり冬景色に。
福田美術館1.JPG

福田美術館に到着
福田美術館2.JPG
お正月だし美術館くらいは空いているだろうと思ったら、こっちも前回以上に混雑しているぅーーーヽ(´Д`;≡;´Д`)ノ
ズームレンズ積んだNikon COOLPIX P900を持っていってよかったです。
(福田美術館では一部の著作権が切れていない作品を除き、全て撮影OKです)

さて、福田美術館の開館記念 福美コレクション展、II期は通期展示作品(横山大観の「富士図」と、伊藤若冲の「群鶏図押絵貼屏風」、ギャラリー展示の洋画作品)以外は全部入れ替えです。
Ⅰ期は竹内栖鳳作品から展示が始まっていましたが、Ⅱ期は上村松園 作品からスタート。

上村松園「和楽之図」1897~1906年(明治30年代)
福田美術館3.jpg
親子かと思いきや、三姉妹を描いた作品。

上村松園「人形遣之図」20世紀前半
福田美術館4.jpg
人形が演じているのは近松門左衛門の浄瑠璃「冥途の飛脚(めいどのひきゃく)」
遊女「梅川」と、梅川を身請けするため大金を盗んだ商人の忠兵衛が一つ傘を差しながら雪の中を逃避行する名場面を演じているところだそうです。
これは喜多川歌麿の錦図を模写した作品なのだとか。

逢身八契.jpg
該当しそうな歌麿作品、探してみたけれど「逢身八契(おうみはっけい) 梅川忠兵衛の喜伴」しか見当たらなかった(;´Д`)


続いて速水御舟の猫( *´艸`)

速水御舟「春眠」1921~1925年(大正10年代)
福田美術館5.jpg
ふわふわで柔らかそうな毛並みと、ちらりと覗く肉球がなんとも…( *´艸`)
福田美術館6.jpg
描かれた樹木は新芽を膨らませた躑躅なのだとか。

速水御舟「露潤(ろじゅん)」1932年(昭和7年)
福田美術館7.jpg
カラスアゲハが止まる黄色い花は黄蜀葵(とろろあおい)

大好きな竹内栖鳳の作品もありましたよーー[ぴかぴか(新しい)]ヽ(・∀・)ノ[ぴかぴか(新しい)]

竹内栖鳳「水風白鷺(すいふうはくろ)」1926年頃(大正14年頃)
福田美術館12.jpg
柳と一羽の鷺の組み合わせは「一路功名(いちろこうみょう)」と呼ばれる東洋絵画の伝統的な画題で、一筋に立身出世を志して励む、という意味合いが込められているのだそうです。

西村五雲「明けやすき頃」1937年(昭和12年)
福田美術館13.jpg
福田美術館14.jpg
西村五雲は竹内栖鳳の弟子。師匠の栖鳳と同じく動物をモチーフにした作品を得意とした画家です。

橋本関雪「睡猿」1935~44年(昭和10年代)
福田美術館15.jpg
橋本関雪が描く猿モチーフの作品も有名ですけれど、DIC川村記念美術館が所蔵していた「秋桜老猿」(現在は白沙村荘 橋本関雪記念館が所蔵)しか見たことなかったのです。
これはクロテテナガザルでしょうか。眠そうな表情が何とも秀逸な作品です。


木村武山 「龍田姫」1923年(大正12年)
福田美術館16.jpg
非常に大きな作品なので、光源が限られた館内でのフラッシュ無し撮影ではどうしても暗っぽく写ってしまいます(>_<)
福田美術館17.jpg
龍田姫は秋を司る女神なので、筆を持って紅葉を赤く染めているところを描いた一枚。

与謝蕪村「猛虎飛瀑図(もうこひばくず)」1767年(明和4年)
福田美術館8.jpg
実際の虎とはだいぶかけ離れた容姿ですが、当時の日本では生きた虎を見ることができなかったので仕方無し[たらーっ(汗)]
福田美術館9.jpg
顔部分は虎というよりも豹のようにも見えます。


円山応挙「 巌頭飛雁図(がんとうひがんず)」1767年(明和4年)
福田美術館10.jpg
この見事な飛躍感よ[exclamation×2]Σ(・ω・/)/
福田美術館11.jpg
今はカメラで撮影して一瞬の動きを捉えることができますが、カメラなどなかった時代にどうやってこんな一瞬の動きを絵に残すことが出来たのでしょうか。


そしていよいよお待ちかねの作品。この作品のために Ⅱ期見に来たと言っても過言ではない作品。

木島櫻谷 「駅路之春(うまやじのはる)」1913年(大正2年)
福田美術館18.jpg
1913年(大正2年)の第7回文展に出品された後、個人に買い上げられ、その後転売されてしまったため、長らく行方不明となっていた木島櫻谷の大作です。
最後の展示は1941年(昭和16年)の木島櫻谷追悼展だったので、実に78年ぶりの公開になります。


因みにタイトルになっている「駅路(うまやじ)」とは宿駅の街道のことだそうです。

右隻側には二頭の馬と馬方
福田美術館19.jpg

左隻側には茶店で寛ぐ旅の一行が描かれています。
福田美術館20.jpg


やはり木島櫻谷の作品「かりくら」でも馬が描かれていますが、「かりくら」の馬たちは非常に躍動感あふれる感じで描かれているのに対し、「駅路之春」の馬たちはとても穏やかに描かれています。
福田美術館21.jpg
福田美術館22.jpg

背景のふわっとした黄色は、絹地の裏側に金箔を貼った「裏箔」という手法によるもの。
福田美術館25.jpg
桜自体は描かれていないのに散った花びらとこの柔らかな黄色で画面全体から春を感じさせる手法は見事としか言いようがありません[ぴかぴか(新しい)]ヽ(・∀・)ノ[ぴかぴか(新しい)]

左隻側の人物の下側には
福田美術館23.jpg
よく見ると寝ている仔犬が1匹
福田美術館24.jpg

もう気を抜けば頬が緩んでニヨニヨしっぱなしの危ない人になってしまいそうな作品でした(;´∀`)[あせあせ(飛び散る汗)]
Ⅱ期も見に来てホントによかったーーーーー(*゚∀゚)[ダッシュ(走り出すさま)]


福田美術館、写真多いのでまだ続きます。




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middrinn

どれも眼福ですが、お馬さん、目が可愛いです(〃'∇'〃)
仔犬、見つけて、凄いですねぇ( ̄◇ ̄;) 上村松園が模写
した歌麿のとは、プーシキン美術館蔵の「梅川と忠兵衛」
(「音曲恋之操」より)で、Amazonで売ってる『喜多川
歌麿 風流風俗画Ⅰ』の表紙に使われている作品かと^_^;
by middrinn (2020-01-06 19:54) 

まゆりん

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
お正月から、さっそく京都に伺っているとは流石ですね。
でも、素晴らしい作品の数々には魅了されますね。
by まゆりん (2020-01-07 01:17) 

そらそら

>>middrinn先輩
もうね、動物モチーフ多くてホントに眼福でした( *´艸`)
仔犬センサーは一度見終わってからランチ食べて、もう一回見に行った時に働きましたよ(笑)
Amazonで『喜多川歌麿 風流風俗画Ⅰ』見てみたら、確かにーーΣ(・ω・/)/
説明ボードには「近松門左衛門の浄瑠璃『冥途の飛脚』が演じられ…」「喜多川歌麿の錦絵を模写したもので」しか書かれていなかったので、冥途の飛脚、近松門左衛門、喜多川歌麿辺りで画像検索してみたのですが、記事中の画像くらいしかヒットしてこなかったのでした。
上村松園の作品はだいぶ艶っぽさがプラスされておりますね(*・▽・*)


>>まゆりん様
明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします(*´ω`*)
お正月なので少しは美術館も空いているんじゃないかと期待して出掛けたのですが、秋に行った時よりも更に混んでいました(;´Д`)
ここは撮影OKなのが有り難いです。細かい描写とか見えにくいところでもズームで撮影しておけば後で確認することも出来るので(*´ω`*)
by そらそら (2020-01-07 21:09) 

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