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特別展「古代ギリシャ」見てきました [博物館]

先週末の金曜は仕事を少し早めに切り上げて東京国立博物館で今月21日(火)から開催の「古代ギリシャ」展を見に行ってきました。

これも年間パスポート持っていなければ見に行ったかどうか判らない特別展だったのですが、見に行けば結構楽しめるのですよね。
今回の特別展で年6回まで見られる特別展用スタンプが埋まってしまうので、入場する際に「この古代ギリシャ展見ると『ほほえみの御仏』展はこのパスポートでは見られませんが大丈夫ですか?」と聞かれましたが、個人的に見るならやっぱりギリシャ展でしょ。
古代ギリシャ2.jpg
古代ギリシャ1.jpg


1時間早めに会社出て来たので、いつもは18時で閉まっているラウンジの休憩所(今回は鶴屋吉信でした)もまだ開いています。
いつも食べ損ねてちょっと残念なので、今回はまずしっかりと腹ごしらえ(あんみつ食べました)
今回はギリシャ展の後に本館の方も見ちゃうよ(`・ω・)[ダッシュ(走り出すさま)]

ラウンジの横には写真撮影コーナーもありました。
古代ギリシャ3.jpg
聖闘士星矢まで…ww
古代ギリシャ4.jpg
吹出しやアイテム用の手持ち看板があってこんな風に遊べるみたいですが一人で行くと、ね[たらーっ(汗)]

始まったばかり&雨模様だったので空いているかな、と期待していたのですが、並ぶ程ではなかったけれど思ったよりも人多めでした。
会場、いつもとは少しレイアウトが違っていてショップ側に出入り口が設けられています。
Myイヤフォンを持って行かなかった事もあって今回は音声ガイドは借りなくていいかな、と思ったのですが、やっぱり気になって借りてしまいました。でも借りたヘッドフォンだと音がいまいちだったり途中で耳が痛くなったりするんですよね[たらーっ(汗)]

展示物は「第1章:古代ギリシャのはじまり」~「8章:ヘレニズムとローマ」まで時代別に分けて展示されています。
でも会場に入って最初に目にするのはヘレニズム時代の大理石像「イルカに乗ったアフロディテ像」
アフロディテ誕生の説明などがパネルに記載されているのですが、ギリシャ神話って設定が相当ぶっ飛んでいますよね(まぁ、日本の神話も相当アレですが…[あせあせ(飛び散る汗)]


第1章では石器時代にはよくありそうなデザインから「第2章:ミノス文明」に移ると一気にデザインが緻密で独特なものに変わります。

「牛頭型リュトン」紀元前1450年頃
リュトン.jpg
3500年近く前に作られた物とは到底思えない緻密さ。
見つかった時にはバラバラの状態で発見されており、生きた牛の代わりに壊して神に捧げられたものではないかと考えられているそうです。
リュトン、とはもともと液体状の物(ワインや水など)を入れる容器だったようですが、その内下側に穴を空けたりして漏斗の様にしたり杯として使用されたらしく、この牛型リュトンにも顎の辺りに小さい穴が開いていました。


「漁夫のフレスコ画」紀元前17世紀頃
漁夫のフレスコ画.jpg
先日「ポンペイの壁画展」でも多くのフレスコ画を見ましたが、これは更にその1700年前に火山の噴火が原因で島半分が吹き飛んでしまった、と言われるテラ島(ティーラ島/サントリーニ島)のアクロティリの遺跡から発掘されたものだそうです。


ミノス文明までは粘土を焼いたテラコッタや自然石を利用した装身具などが主でしたが、その後の「第3章:ミュケナイ文明」から金を使用した装身具などが出てきます。

「円形飾り板」紀元前16世紀
円形飾り板.jpg
まだ鋳造ではなく打ち出しによる技術ですが、にしてもこの紋様の精密さは見事としか言いようがありません。


パネル説明だけの「暗黒時代」の次は「第4章:幾何学様式~アルカイック時代」
各アクロポリス(都市国家)から出土した展示品がずらり。
男性の直立像をクーロス像、女性の直立像をコレー像と呼ぶそうなのですが、何故かクーロス像は全裸仕様。
「筋骨隆々」と言う言葉がぴったり来る様な筋肉や腱の様子が非常にリアルに彫られているのですが、反面コレー像は折れそうな程細く仕上げられています。
第1章の石器時代付近では女性像とされている像は胸やお尻を強調した形状のものが多かったのですが…。
この時代のうっすらと笑を含んだ像の表情から「アルカイックスマイル」という単語も出来たんだそうで。


そして「第5章:クラシック時代」になると、像は直立状態から動きが加わり(コントラポスト=片足に体重を掛け、もう片足でバランスを取って体全体をS字の様にするポーズ) ドラクマ、スタテル貨という共通貨幣、選挙による選出制度などに関するアイテムなどが展示されています。
(幾つかヘレニズム時代やローマ時代の展示物も混ざっていましたが)
ここでは「オストラコン」の展示が面白かったかも。


第6章は時代別ではなく「古代オリンピック」となっており、古代オリンピックに関連した出土品メインになっていました。
当時のオリンピックを描いたアンフォラ(陶製の器)や、競技者の青銅像、勝者が神殿に奉納した大理石像などが展示されているのですが、ここでもやはり全て全裸[たらーっ(汗)]
どうも当時のオリンピックは鍛えられた肉体美を神に捧げる意味もあったようで、全て全裸で行われていたんだとか。
(雉猫さんが大喜びしそうなネタですが、当時は男色も当たり前、の時代だったようです)

「赤像式パナテナイア小型アンフォラ ボクシング」紀元前500年頃
パナテナイア.jpg

そしてここではコミック「テルマエ・ロマエ」にも出て来た垢擦り器「ストレンギス(ストリジル)」も沢山展示されていましたが、このストレンギス、古代ギリシャやローマに於いて競技者達には非常に大切なアイテムだったようで、若くして無くなった男性がストレンギスで垢を掻く彫像が施してある墓碑の展示などもありました。
工エエェェ(;´Д`)ェェエエ工[あせあせ(飛び散る汗)]


アレクサンドロス1世が統治した「第7章:マケドニア王国」では金が産出されたため、出土品も金を豊富に使った出土品が多く展示されています。


「ギンバイカの金冠」紀元前3世紀頃
ギンバイカ.jpg


PENTAX 双眼鏡 PAPILIOII6.5×21 ポロプリズム 6.5倍 有効径21mm 62001



個人的にはライオンをモチーフにした金製イヤリングが良いなと思ったのですが、何しろ細工が小さ過ぎてよく見えないのが…[あせあせ(飛び散る汗)]
パピリオ持っていけば良かった[たらーっ(汗)]


「第8章:ヘレニズムとローマ」ではアレクサンドロス大王の死後、古代ローマ支配下のギリシャ(時代的にはその後古代ローマが弱体し、ゲルマン人による略奪を受けた頃も含まれているようですが)で出土した展示品の数々。
この頃はリアリズムを追求した青銅像などが多く作られていたそうですが、多くが溶かされてコインや武具などにされてしまい、現存するものは非常に少ないそうです。
1997年に漁師が偶然海中から引き上げた「君主頭部」は今にも喋りだしそうなリアルさがありました。


特別展を見た後は本館の常設展を見ようと思っていたのですが出品数が300点以上と多かったので思っていたよりも時間がかかってしまい、結局見終わったのは閉館15分前でした。
全部見ようと思ったら少なくとも2時間、更にしっかり見ようと思ったら3時間はかかりそうなボリュームでした。


常設展はパスポートの期限が切れる来月23日までは使えるので、あと1~2回は常設展メインで見に来ようかと思っています。
国立科学博物館のリピーターズパスは1年間有効で1030円と言うお気軽金額もあって毎年買っているのですが、トーハクの年間パスポートも年間4100円とは言え、お値段以上に楽しめたのでパスポート今年も更新しちゃうかも。


古代ギリシャ展ですがこちらのサイトで会場内の360度パノラマ写真を見る事が出来ます。
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