アンデスってスゴイんデス!?「古代アンデス文明展」@国立科学博物館 その2 [博物館]
記事を書く時いつもちょっと悩むのです。
美術館うろちょろネタなら共通テーマは「アート」で良いのですが、博物館うろちょろネタだと必ずしもアートじゃない場合があるのでどれにしようか、と。
「歴史」や「文化」テーマとかがあるならそっちにするのですが、So-netブログのテーマカテゴリーにはないんですよね(;´Д`)
今回の「古代アンデス文明展」もちょっと悩んで「アート」にしてみましたが、まぁ広い目で見てみたら間違いなくアートですよね。
モチェ文化から進んで次はナスカ文化へ。
ナスカと言えば地上絵が有名ですが、今回は地上絵に関する展示はほぼ無しです。
「4つの首が描かれた土製内弯鉢」ナスカ文化
いきなりデザインがマンガチックになった、と思って見たら描かれているのは首級または奉納用の首だとか…(((( ;゚Д゚)))
「2匹の魚が描かれた土製の皿」ナスカ文化
ナスカ文化はモチェ文化とほぼ同時期に発展した文化ですが、モチェ文化より簡素化されつつもモチーフの特徴をよく捉えている大胆なデザインになっています。
写真多めなので続きは ↓ から。
「刺繍マント」パラカス・ネクロポリス期(紀元前300年~後200年頃)
高位者のミイラを幾重にも包んでいたマントの1枚。
チュニックと王冠を身に付け、両手に鳥を持った翼人間が刺繍されているのだそうですが、2羽の鳥と人の足&マントっぽい…のは判るけれど、後は…うーーん
しかし今から2000年近く前にこれだけの刺繍文化があったとはスゴイ。
「動物をかたどった土製香炉」ティワナク文化
ティワナク文化はボリビア高地付近で発展したとされる文化で、起源は明確ではないものの(紀元前200~前100年頃とも言われていますが、広範囲でティワナク文化として広がり始めたのは紀元後400~500年頃)ペルー高地のワリ文化とほぼ同時期と発展し、紀元後1000年~1100年頃まで存在した文化だそうです。
モチェ文化にも見られた写実的なモチーフにも見えますが、よく見ればリャマには無い犬歯がデザインされていたり、胴体部分には他の動物をモチーフにしたデザインが施されていたりと手の込んだ装飾が施されている事に気付きます。
「ティワナク様式の木製の嗅ぎタバコ皿」ティワナク文化
一部剥落している様ですが、研磨した孔雀石やスポンディルス貝(朱色をしたウミギク科の貝)を象嵌したタバコ皿。
スポンディルス貝は隣国のエクアドルでしか取れない貴重な貝殻で、非常に高貴な物として珍重されていた様です。
嗅ぎタバコ皿の装飾モチーフですが
「神話的な斬首者が、切り落とした首と杖を持って台座に立っているところ」
…だそう(((( ;゚Д゚)))
「カボチャ状の胴を持つ男性の象形土器」
ティワナク文化(パリティ島出土品)
どうしてもナインティナインの岡村隆史に見える…(;´Д`)
顔は非常にリアルに作られているのに、胴体部分は非常にシンプルです。
パリティ島は淡水湖ティティカカ湖内の半島に隣接する島で、ここからは多数の儀式用供物が発掘されているのだそうです。
「横向きの従者が描かれた多彩色鉢」ワリ文化
ワリ文化はティワナク文化とほぼ同時期に発展した文化ですが、デザインはナスカ文化の様に何処かコミカルです。
「杖を持つ神」のお供である従者が横向きでぐるりと並んで描かれているそうなのですが、何かデザインすごい…(;´∀`)
「金の胸飾り」シカン文化
黄金製品が来るとシカン文化、って気がしますねーー。
金の薄板を打ち出し細工で同じパーツを65個作り、それらを小さな穴あき玉を通した針金で繋いだ胸飾り。
黄金製品はインカ帝国でも多量に作られていましたが、スペイン人がインカ帝国を侵略した際にほぼ全て略奪されて溶かされてしまったので、インカ文化で残っている黄金製品はごく僅かです。
「金のコップ(アキリャ)5点セット」中期シカン文化
これも打ち出し技法により装飾されたもの。
「装飾付きの壺」中期シカン文化
何だかユル可愛いデザインの壺w
中期シカン文化の壺は黒色光沢仕上げのものが多いそうですが、これはベージュ色の泥漿(でいしょう)で仕上げられたもの。
中心の顔はシカン神で、手の様に見えるのはウミギクガイの一種をモチーフとしたものだそうです。
「頭を覆う布」(部分) チャンカイ文化
魚と渦巻き状の波がデザインされたレース編みのような木綿製の四角い布です。大きさは確か1m四方以上あったような。
チャンカイ文化も起源はハッキリ判っていないそうなのですが、チャンカイ河谷を中心にしたごく小規模な地域でのみ見られた文化で、土器や織物に優れたものが見られるそうです。インカ帝国に制服される15世紀頃まで続いた文化です。
「木製の葬送行列のミニチュア模型」チムー文化
チムー文化はインカ帝国が出現する前に存在したチムー王国(紀元後850年~1470年頃)で発展した文化で、この木製品を見るとだいぶざっくりしたデザインの様にも見えますが、金属加工に関しては優れた技術を持っていた様です。
「インカ帝国のチャチャポヤス地方で使われたキープ」
インカ文化
文字や数字を持たなかったアンデスで文字代わりに使用されていたのがキープ(結縄)
キープには結び目が見られますが、この結び目や使われている縄の色などで数値やそれ以外の情報などを記録していました。
インカ文化で培われた技術なのかと思いきや、ワリ帝国が存在した7世紀半ば~10世紀頃にも同様の通信手段が存在しており、インカ帝国はもともと存在していた結縄の技術を元にしたものと思われます。
キープの解読法は現在でも判明していないそうです。このチャチャポヤス地方のキープには何が記録されていたんでしょうね。
ミイラなどが展示されている「身体から見たアンデス文明」コーナーだけは全面的に撮影禁止。
映像コーナーでは4K画像で8分間のウユニ塩湖の空撮映像などを見て、第2会場へ。
美術館うろちょろネタなら共通テーマは「アート」で良いのですが、博物館うろちょろネタだと必ずしもアートじゃない場合があるのでどれにしようか、と。
「歴史」や「文化」テーマとかがあるならそっちにするのですが、So-netブログのテーマカテゴリーにはないんですよね(;´Д`)
今回の「古代アンデス文明展」もちょっと悩んで「アート」にしてみましたが、まぁ広い目で見てみたら間違いなくアートですよね。
モチェ文化から進んで次はナスカ文化へ。
ナスカと言えば地上絵が有名ですが、今回は地上絵に関する展示はほぼ無しです。
「4つの首が描かれた土製内弯鉢」ナスカ文化
いきなりデザインがマンガチックになった、と思って見たら描かれているのは首級または奉納用の首だとか…(((( ;゚Д゚)))
「2匹の魚が描かれた土製の皿」ナスカ文化
ナスカ文化はモチェ文化とほぼ同時期に発展した文化ですが、モチェ文化より簡素化されつつもモチーフの特徴をよく捉えている大胆なデザインになっています。
写真多めなので続きは ↓ から。
「刺繍マント」パラカス・ネクロポリス期(紀元前300年~後200年頃)
高位者のミイラを幾重にも包んでいたマントの1枚。
チュニックと王冠を身に付け、両手に鳥を持った翼人間が刺繍されているのだそうですが、2羽の鳥と人の足&マントっぽい…のは判るけれど、後は…うーーん
しかし今から2000年近く前にこれだけの刺繍文化があったとはスゴイ。
「動物をかたどった土製香炉」ティワナク文化
ティワナク文化はボリビア高地付近で発展したとされる文化で、起源は明確ではないものの(紀元前200~前100年頃とも言われていますが、広範囲でティワナク文化として広がり始めたのは紀元後400~500年頃)ペルー高地のワリ文化とほぼ同時期と発展し、紀元後1000年~1100年頃まで存在した文化だそうです。
モチェ文化にも見られた写実的なモチーフにも見えますが、よく見ればリャマには無い犬歯がデザインされていたり、胴体部分には他の動物をモチーフにしたデザインが施されていたりと手の込んだ装飾が施されている事に気付きます。
「ティワナク様式の木製の嗅ぎタバコ皿」ティワナク文化
一部剥落している様ですが、研磨した孔雀石やスポンディルス貝(朱色をしたウミギク科の貝)を象嵌したタバコ皿。
スポンディルス貝は隣国のエクアドルでしか取れない貴重な貝殻で、非常に高貴な物として珍重されていた様です。
嗅ぎタバコ皿の装飾モチーフですが
「神話的な斬首者が、切り落とした首と杖を持って台座に立っているところ」
…だそう(((( ;゚Д゚)))
「カボチャ状の胴を持つ男性の象形土器」
ティワナク文化(パリティ島出土品)
どうしてもナインティナインの岡村隆史に見える…(;´Д`)
顔は非常にリアルに作られているのに、胴体部分は非常にシンプルです。
パリティ島は淡水湖ティティカカ湖内の半島に隣接する島で、ここからは多数の儀式用供物が発掘されているのだそうです。
「横向きの従者が描かれた多彩色鉢」ワリ文化
ワリ文化はティワナク文化とほぼ同時期に発展した文化ですが、デザインはナスカ文化の様に何処かコミカルです。
「杖を持つ神」のお供である従者が横向きでぐるりと並んで描かれているそうなのですが、何かデザインすごい…(;´∀`)
「金の胸飾り」シカン文化
黄金製品が来るとシカン文化、って気がしますねーー。
金の薄板を打ち出し細工で同じパーツを65個作り、それらを小さな穴あき玉を通した針金で繋いだ胸飾り。
黄金製品はインカ帝国でも多量に作られていましたが、スペイン人がインカ帝国を侵略した際にほぼ全て略奪されて溶かされてしまったので、インカ文化で残っている黄金製品はごく僅かです。
「金のコップ(アキリャ)5点セット」中期シカン文化
これも打ち出し技法により装飾されたもの。
「装飾付きの壺」中期シカン文化
何だかユル可愛いデザインの壺w
中期シカン文化の壺は黒色光沢仕上げのものが多いそうですが、これはベージュ色の泥漿(でいしょう)で仕上げられたもの。
中心の顔はシカン神で、手の様に見えるのはウミギクガイの一種をモチーフとしたものだそうです。
「頭を覆う布」(部分) チャンカイ文化
魚と渦巻き状の波がデザインされたレース編みのような木綿製の四角い布です。大きさは確か1m四方以上あったような。
チャンカイ文化も起源はハッキリ判っていないそうなのですが、チャンカイ河谷を中心にしたごく小規模な地域でのみ見られた文化で、土器や織物に優れたものが見られるそうです。インカ帝国に制服される15世紀頃まで続いた文化です。
「木製の葬送行列のミニチュア模型」チムー文化
チムー文化はインカ帝国が出現する前に存在したチムー王国(紀元後850年~1470年頃)で発展した文化で、この木製品を見るとだいぶざっくりしたデザインの様にも見えますが、金属加工に関しては優れた技術を持っていた様です。
「インカ帝国のチャチャポヤス地方で使われたキープ」
インカ文化
文字や数字を持たなかったアンデスで文字代わりに使用されていたのがキープ(結縄)
キープには結び目が見られますが、この結び目や使われている縄の色などで数値やそれ以外の情報などを記録していました。
インカ文化で培われた技術なのかと思いきや、ワリ帝国が存在した7世紀半ば~10世紀頃にも同様の通信手段が存在しており、インカ帝国はもともと存在していた結縄の技術を元にしたものと思われます。
キープの解読法は現在でも判明していないそうです。このチャチャポヤス地方のキープには何が記録されていたんでしょうね。
ミイラなどが展示されている「身体から見たアンデス文明」コーナーだけは全面的に撮影禁止。
映像コーナーでは4K画像で8分間のウユニ塩湖の空撮映像などを見て、第2会場へ。
2017-11-13 21:14
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コメント(2)
日々すり減っていく脳細胞の代わりに記録しておく備忘録的なお出掛けetc日記
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冒頭のは「コミック」カテゴリーですね(@_@;)
展示物の中で一番人気がありそう(^_^;)
by middrinn (2017-11-14 07:20)
いつも拙ブログにご訪問&nice有り難うございます(*´ω`*)
コミカルなデザインですよね。
なのに説明板には「唇が黒く、目は上を向き、口は開いていることからから、首級か奉納用の首と思われる」なんて物騒な内容が…。
「本当は怖い」カテゴリーがあったら間違いなくそれを選んじゃいます。
by そらそら (2017-11-14 12:35)